櫻咲きblog

本来の動物らしい生き方を願って

10年前の哀しい記憶

 今も 個人にしろ業者にしろ

動物虐待の悲惨さが叫ばれているにも関わらず

おそらく 報道は ほんの氷山の一角で

例えば 飼い主が年配者などで世話する際に

手が回らなかったなどの悪意は無い場合や、

昔よりは 周知されてきた

故意に劣悪状況で飼育(と言えるか?)する

悪質ブリーダーと言われる類いなど

の隠蔽しながら飼っているケースを含めたら 

今や ブームも再来し とてつもない数の

動物が悲惨な目に遭っていることだろう

 

 

その昔 まだ10年ほど前だが

私は 多頭飼育などを余り認知していなかった

恥ずかしい話 言葉としては兎も角

ブリーダーと言う職業も なんとなく

聞いてはいたが  その後になり

ある程度 どのような内容かを認識した位だ

その当時の とある日中 

地域の店方面へ歩いていたのだが

小さな川沿いの道を ふと振り返ると

一目散に 何かフワフワ?というか

余り目のよくない私は 最初 何の生き物かも

判別のつかない 顔も分からない程の

丸っこい 猫や仔犬ほどの 黒かグレーか

なんとも言えない色合いの動物が 

こちら方向へ向かって来ているのが見えた

初めて見る変わった風な生き物に 驚いたが

近くで見て 鳴き声で やっと犬だという事が

理解出来た

地方の商店街だが チラホラ人通りはあり

何人かの通行人も 幾らか ざわついている

だが、私は あいにく事情があり 先を急いでいた

内心 犬が 最早 顔が見えない位に 毛で

覆われ 長くなるというか 絡まり過ぎて

見るからに 衛生面も問題のある様子だった

気になりはしたものの かまってあげる事が

出来なかった

 

あの犬は その後 どうなったか 

今でも あの懸命に走って来る場面が

時より よみがえる

 

優しい人に適切な対処をしてもらったのか、

それともーー

また 私のその時の印象は ひどい環境から

慌てて逃げて来た風にも連想され

ひょっとして 飼い主に見つかり 

連れ戻されたのか? 

全く分からないが 確かに 当時、地域に 

夜間 特に 犬が沢山いるらしく

鳴き声が 凄まじく響き 少し離れた我が家

迄も 何匹もの犬の遠吠えとわかる程の

一角があったと記憶している

そんな中で ウチよりもっと近い住民は

一体どんなであったろう

その 近寄り難く  ある程度の面積を

保有する敷地内で、中の詳しい様子は 

多くの草で分かり辛く

当時 ブリーダーか個人か どのような事情で

飼われていたのか?

自分は少しの期間だけ その地域に

住んでいたので 結局 詳細は不明だがーー

 

もしかすると そこから逃げた犬なのか

また 別の家の犬か

それとも 野良犬だったろうか

 

今でも、  あの時 どうにか 

自分の対応が まだ少しは

その犬の為に何か出来ていたら.と

本当に 悔やまれるのだ

 

そして このように

近頃の虐待されたペット報道や

悪質ブリーダー問題が提起される前の

私達が認識していなかった だいぶ前より

その 悲惨な環境下 たくさんの動物達が

可哀想な状態で 生き物扱いされずに

なんとか命をつないでいたのか.

と再認識させられるのだ

 

あの 全体絡まり ゴワゴワの毛を携え

少し重そうに 走っていた けれど

なんだか やっと自由になって

ぼく 走れたよ!と言うかの如く

風を切って駆けていたワンコであったことも

私は その時 同時に

感じていたのだ

 

あの後 その小型犬自身が望む暮らしへと

変わっていってくれたことを

祈らずにはいられないのだが

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私たちが知らない間 気付かない間にも

こうして 他の生き物の通常の生活を

奪ってしまっている現実があるのだ と 

申し訳なく思うとともに

他人事でなく

自分でも 彼らのような 悲惨な

動物たちが 何か少しづつでも良くなるよう 

今後 考え  良い環境に変わっていくよう

願いつつ 行動していかなければ と

改めて思う