「あー ママ 暑いよ ボク
もぅ苦しくて ダメだ 死んじゃうよ・・」
「まぁ 坊や 私のかわいい坊や
どうか 死なないで! お願いよ!」
必死の願いも届かずに 坊やは お腹を
上にして 動かなくなりました
今 海中では 水温が上昇し
まだ幼い子どもの魚は 生きることが
できないのです
おや? どうしたのでしょうか
哀しく子どもを見送った 親魚も
苦しそうにして- - 最期は
こと切れてしまいました
人間界へ 目をやると
テレビのニュースでは
「マグロの稚魚が 高温の為
衰弱して育たず 現在 市場のマグロは
減少しているそうです」
と 記者が リポートしています
それを観ていた 男性が
「なんだ 困るなぁ それじゃ
寿司屋で値上がりしたら 沢山食べれないし
スーパーに行っても 刺身が品薄に
なるんじゃないか?」
と 怪訝そうです
別日 とある特集では
外来種のあらいぐまが 相当増え 住宅や
敷地に 巣を作り 子どもを産んだりして
住人は 大変迷惑しているそうです
また 畑を荒らしたりもし 親ぐまは
凶暴な面もあり ひっかかれたりして
怪我をする人もいるとか, , ,,
あらいぐまは 日本で
自然に増えたりは しません
何十年も前 国内では アニメ等で話題になり
ペットとして 安易に飼い始めた人達が
大勢いました
過日 ブームが過ぎ 飽きてしまったり
飼い方が難しく 簡単に あちこちの
近場に放置したり
樹木のある公園などへ捨ててしまった結果
奥深い森などでない 住宅地やその周辺で
見かけるケースが 多いのです
当の彼らは 元々の外国の棲家から
慣れない日本へ 無理矢理 連れて来られ
一瞬だけは 餌を貰い 室内飼いであった
ものの その後は 期せずして
野に放されながらも やっとの思いで
生き延びてきた 子孫たちでしょう
自然も少ない都市部で なんとか 屋根裏や
軒下 天敵や人間の目を盗み 恐る恐る
窮屈な中 生息し 本来の餌でない物でも
我慢して 口にしながら 子供を産み育てて
命を繋いできた 言わば 優等生の彼ら
それを 害畜扱いされ 追い払われるどころか
家族もろとも捕まえられ 狭い籠などに
まとめて放り込まれ あとは 処分と言って
皆 殺されるのです
それらを 実行する人間は 容赦ありません
憐れみの気持ちなどなく してやったり!
と思うくらい...
当初 売れるからと業者が 相当数連れて来て
国内では 人気が出て 一般家庭において
生態など詳しく知らぬまま 可愛い可愛いと
猫かわいがりし 不要になれば
命など関係なく もの同様に捨て
野生で頑張って生きながらえた 彼らを
目障りと また いのちを簡単に奪う
自分達のしでかしていることの非情さの
自覚など なんら無く
勿論 何十年も前の 住人や 当事者では
ないかもしれないが 広い目でみて
皆 同じ その地域の人間のしていること
冒頭の さかな達も 同じく
地球上全てを 高温へ変えたのは
そう 私たち人間
自分たち人間が 毎日暑い暑いと
人ごとの様に 言っているが
人間以外の生き物 植物も含め
ありとあらゆる 命ある彼らは
成す術は ない
人間が クーラーに当たろうが
冷たいかき氷を 食べようが
彼らに 逃げれる場所は無い
私たちは 靴を履くが 彼らは勿論 素足に
高温地帯の 生き物でもないので
全く対応出来る 生態を持ち合わせていない
炎天下 朦朧としながら 彷徨い
鳥は 少し休もうにも
止まれる木々も 見当たらない
他の生き物も 影になる樹木さえ
昔より だいぶん減り
水辺となる ため池や小川さえも
硬いセメントで 現代は塞がれてしまい
人工物の何十度にも上昇した道路に
そびえ立つビルが並び 室外機が
うるさい音をたて 高温になり
熱を放っている
過酷な 環境に 変貌するまま
愚かな我々人間は 何十年も前から
そうなることを知っていたにも関わらず
この現状を つくり出している
あ また、 天井裏の アライグマの親子が
見つかってしまった!
親と その大切に守っていた
産まれたばかりの かわいい赤ちゃんが
3匹はいるだろうか 身を寄せ合っていた
その子たち もろとも 引っ張り出され
その後は– –
人間に対してなら 到底 許されない
それらの行為だが
我々人類の 生きやすく
暮らし易い要件を満たす為には
なにより それが最優先され
邪魔な物も 生き物さえも 悪者と判を押し
容赦なく 躊躇なく 抹殺されます
今回 ふと見かけたニュース等に触れましたが
それだけでも 色々 考えるべき課題は
含まれているのでは ないでしょうか
こんなにしてしまった環境下 人間は
自分達のことだけで 良いのでしょうか